30代 匿名希望

私は1年前に家を建てました。ゼロから土地を購入し、妻の両親との二世帯住居です。少し落ち着いてきたので これを機に文章にしてみることにしました。

パート1 土地を手に入れよう。

 2世帯住宅に適した土地、これがなかなか見つからなかった。新しい宅地造成地ならまだしも、同居予定の妻の両親ではない両親=私の両親の実家からも自転車で行けるような近くの密集した 既成市街地で2世帯住宅に適した約100uの土地。こういう土地は不景気のこの時代でも人気は高く、公道に面した方形の土地は滅多になく、あっても形が変な土地とか 不動産屋の店頭には貼ってあっても、もう売約済みと言われた事も度々あった。

途中でちょっと目先を変えて バブル時代に建築した中古ビルを購入することも考えたが中古ビルだと退職金を担保とした職場の社内融資や住宅金融公庫の融資条件が厳しくなるのと改装費もバカにならないので、やめることにしたが、でも借金問題さえなければ バブル時の物件は贅沢に作っているので 結構良かったかもしれない。(天井が竹で編んであったり、風呂の窓先に小さい庭園が作ってあり、さらに賃貸用の1DKの部屋が2室付き。こういう築10年以内のビルが結構あるんです。)
 そうこうするうち 立ち寄った不動産屋の物件で非常に良い物件が出た。ある企業が駐車場としていた 旧区画整理地内の土地が売りに出たのである。区画整理地だけあって道路付け・日当たり等は申し分なく、問題は自分の希望面積よりも大きい土地で、その分予算も大分オーバーとなる。しかし立地条件を考えるとこの土地がますます魅力的に見えてきた。そこでこれを手に入れるにはと考え、まずはダンピング。売出価格から大幅に下げた価格を仲介不動産業者に「この金額なら買う」と伝えた。次に予算の確保である。一定の条件ならば親からの贈与は300万円まで無税でいける、さらに孫(私の子供)にも適用できると聞いた(現在は550万円)。これは大きいと考え早速、贈与を受けた。すったもんだの価格交渉の末(不動産仲介手数料も値切った。)ほぼ理想どおりの土地を購入することができたのである。しかし私の子供(つまり未成年者)にも贈与を受けたこのことが後に借金をする段階で大変なことになるとは思わなかったのである。

パート2 借金をして、建築しよう。

 土地はとりあえず購入した。登記もした。もちろん子供の名義も贈与分だけ登記した。さて今度はいよいよ建物の建築をする。そこでどこの誰に頼むか 考えた。私は土木屋である。だから建築はできない。おじさんが一級建築士で、従兄弟は某Pホームの営業をやっている。どちらで頼もうか色々と考え、両方の話を良く効いてプランまでは作ってもらった。見積もりの段階で住宅金融公庫の融資を受けることが前提だったので、おじさんの方は公庫は書類が面倒な感じだったので、取引先銀行も「大手の方が公庫には慣れていると安心ですよ」と言うので、住宅メーカーのPホームと契約をした。(今、金融公庫は色々と騒がれていますが、民間で本当に35年ローンなんてやれるのかなと思います。確かに10年くらいだと民間銀行の方が安いかもしれませんが、30年固定なんて本当に貸してくれるのだろうか。一度すごい低金利をうたっていた某D銀行の窓口に作業着姿で行ったら、相手にもしてくれませんでした。)
 さてここで本当は建物の建築が終わってから住宅金公庫の融資の実行となるのだが、建築内容は次章に譲り、ここでは公庫の借金問題を整理したいと思う。公庫融資の実行となるまでは、住宅メーカーの繋ぎ融資を利用した。繋ぎ融資の金利分手数料もバカにはならないが、建築完了から多数の手続きを経て公庫融資となるので、つなぎ融資を利用せざるを得ないのである。その手続きで待ったがかかった。前章でも説明したように私の親から子供にも贈与を受けた。贈与を受ければその分土地の登記をしなければならない。登記がしてあればその子には権利が発生する。公庫の融資は土地と建物に1番抵当権を設定するのが前提である。抵当権を設定するには本人が同意をしなければならない。権利をもっているのが、大人ならば問題は無いのだが、それが未成年者しかも当時,子供は3歳児。3歳児に同意も何もあったもんじゃないとクレームがついたのだ。後見人を立てろというのだ。しかも家庭裁判所が正式に認めた、後見人を。そこで私は家裁に行き、ばあちゃんを後見人とするべく申し立て、家裁から正式な文書をもらい公庫に提出した。しかしこれでは、まだすまなかった。公庫の融資の窓口となる銀行もこういうケースは非常にレアであり、この手続きについて良く分かっていなかった。書類の書き方について不備があるのでもう一度家裁に行き訂正をしてこいとのたまった。ここで私は切れた。「お前らは公庫のお使いか、そっちはプロで、こっちは素人なんだから、銀行が細かく指定をするべきだろう。」結局、家裁に行かなければならないので、銀行の責任者も同行させ、書類を訂正し、やっと公庫の融資がおりた。お世話になった司法書士曰く、「離婚とかじゃなくて家裁に行くなら勉強だと思えばいいじゃないか。家裁はやさしいから平気だよ」と励まされた。でも本当に家裁の担当者はやさしく良い人だった。銀行が一番いい加減思ったのである。

パート3 家を建てよう。

 購入した土地の用途地域等は準工業地域(第二種特別工業地区)、60/300、第三種高度地区、防火地域である。三階建てなので高度規制などは考えずに、構造は重量鉄骨+ALCに耐火被覆をすることになった。ただ防火地域だと納得がいかないのは玄関ドア等が制限されることだ。子世帯は2階に住むので、2階から鍵の操作ができる、玄関ドアの電気錠は必需品と考えると耐火ドア電気錠付きは制限され、選択肢が少ないのである。
 述べ床面積は公庫の低利枠一杯の175uの三階建て、前述のとおり玄関は共有で残りの設備は全部別々の2世帯住宅、1階は親世帯、2階が子世帯、三階が将来の子供部屋、そして道路側前面に駐車場三台分を確保した。一応建設業の端くれとして設計(もちろん設計は建築士さん)、施工管理には今までの経験を生かし、随所に自分のアイデアは出したつもりである。それでも結構出来上がると不満は結構あるのである。特にコンセント・スイッチの位置や室内ドアの開く方向など挙げれば切りが無いので下記に欠点とお勧めを挙げることにする。


 左の写真は幅81pの階段である。

 手すりをつけたため 有効では73cmの幅しかなく
 2階に冷蔵庫を運ぶことは不可能である。
 そのため引越し時にはベランダからロープで
 吊り上げ 搬入することとなった。
 冷蔵庫の買換え時にはどうするか 
 今から悩んでいる。
 (最近、別口から聞いたのだが、手すりは引越し後に
  つけることが上記の理由で多いそうである。)




 2枚目の写真はフラップ式の電動シャッター。

 これはシャッターをフラップにして風と光を
 取り入れることができるシャッターである。
 左の方が全閉時
 右の方がフラップを平行にして風と光が室内に
 取り込まれる状態となっている。
 もちろん シャッターを上げ、全開にもなる。

 これは多少 値が張るが壊れなければお勧めである。



パート4 がんばって借金を返そう。

 住宅ローンの期限は35年間のローンを組んでいる。毎月の返済額としては約12万円。我家は共働きなので、返せない額ではない。しかし35年間といえば自分は60歳を超えている。なかなか先が見えてこない経済状況の中で、これだけの投資はもう一度冷静になって考えると、恐ろしいものである。
 前述のとおり、道路側に三台分の駐車場を確保した。内1台は自家用としてあるので、残り2台分は月極の駐車場として貸している。このご時世に駐車場代が毎月入ってくることは大変、我が家の家計にとっては、うれしいのである。この資金で公庫の繰上げ返済を行いたいと思っている。下手に株等で運用するより、安全で高利回りであろう。
 ところで運用という観点で考えれば、当初から駐車場ではなくて、賃貸併用で建築をすればよかったのではと思うこともある。とくに親世帯用につくってある、1階部分は未だ利用されていない状況なので、例えばメゾネットタイプの建築で、賃貸も2年程度の短期契約をしても良かったような気がしている。しかし、駐車場の方が気が楽なのも事実である。

 さて全部書くと結構長くなったので最後とするが、是非建築の設計者さんにお願いしたい。特に大手メーカーの場合、設計者は設計した家を本当に見ているのだろうか?少なくとも我家の設計担当者は家の中には、入っては来ていない。やはりこういうのは経験からフィードバックも大切ではないかと思うのである。アンケートには出てこない微妙なところを肌で感じる必要があるのではないかと思うのである。
 ここまで読んでくれた読者の方には感謝を述べつつ、提言とさせていただきます。質問・ご意見のある方はHP管理者の中川氏を通してメールを下さるようにお願い致します。

 HP管理者 中川のメールn-tom@d4.dion.ne.jp

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